同時には空に昇らぬ星座のように | 現実なんてこんなもの

同時には空に昇らぬ星座のように

 夏はあまり元気がなくて、ファッションの愉しみも感じられない、という年下の君。日が短くなるにつれ、どんどん勢いを増すかと思いきや、今年はどうにも低調模様。それでも会いたい、いとしいと、云ってくれる、のに。

 ウールもフリースも苦手で、冬でもTシャツにミニスカートに綿のコートで過ごす私。仕事はともかく、プライベートではあんまり動きたくない。真冬には、スキーウェアくらいしか着られる服がないから。

 そんな我々。遠慮と努力と衝動で乗り切れた3年が過ぎ、4度目の冬がくる。今年も無事に、超えられるだろうか。すでに、夕方から会いに出かけるのもおっくうになりがちな日々。会いたくないわけじゃない。ただ、冬場は狩りをしないワニのように、充電だけで生きていけそうな気がする、それだけで。

 とかいいながら、同居人くんとの通話時間のほうが長いのはどうしたものか。規則正しい生活の、会社員の彼。ひどく調子を崩すことなく、たんたんと距離を詰めてくる。「おやすみ、らぁぶ」と彼氏君の電話を切ったのち、朝まで続く次のtel。たあいもないこと。ちょっとした相談。

 誰と出かけるのも面倒。頭をかかえるわたしは、どんどん丸くなる。大きな木のうろの中、しばらく冬眠していたい。