おうちにかえる、人を見送る | 現実なんてこんなもの

おうちにかえる、人を見送る

 年下の彼氏くんには、同居人がいる。今4年目くらいかな。彼より2こ上の、男の子と二人暮らし。

 これがねー、相手は男子なんだからといって、油断できなかった。まわりがからかうじゃれっぷり。夜になれば、帰るメールの着信音。まめだねって云ったら、だってごはん作る都合があるじゃん、って。

 駅前で待ち合わせて、ふたりで出かけていく様は仲のいいカップル。ときおりスーパーで見かける姿も、生活感のあるやりとりにも、家族っぽさがただよう。仕事帰りに待ち合わせて、雰囲気のいいバーに消えていくのも。

 もちろん仲が悪いよりいいほうが幸せだろうなあとは思うけど、夕方ふたりでいるときに、電話で夜ごはんについてながなが相談してるのを眺めているのは、ちょっと淋しい。
 
 野菜炒めの材料を買って、じゃあまたね、と手を振る彼を見送る私。ひとりてくてく帰る夜。